針屋書店キャラクターMIX第015回楚宇那

コロン

トパジア

トパジア「第15回は、豪霊寺楚宇那か。設定資料集読んだけど、楚宇那先輩の父親は、ウチのパパと親友だったんだね。ウチのパパは、絶輪に殺されたけれど。陛下に、絶輪が取り入ろうとしたら、「大車輪軍団」の軍団長サラに討ち取るように陛下が命令を出して、パワー負けした絶輪はアッサリ殺されたんだよ。嫌だな涙出てきちゃった……」
コロン「……はい、トパジアちゃんハンカチ……」
トパジア「ありがとうコロン。じゃあ、続きを読んでいくよ。楚宇那は、フラクター選帝国内の二大派閥、「共存派」の豪霊寺将軍家と、「独立派」の朱鳳院家の公武合体政策の、政略結婚で生まれる。だが、母親は、かんしゃく持ちで、大奥の他の将軍の妻と軋轢を起こし続けていた。そのため、兄弟姉妹全員から、家の格式が高すぎる事も含めて楚宇那は嫌われていた。政略結婚の際に必要な学歴を与えるために、フラクター選帝国初等女学院に全寮制で入学。その入学式で、ゴロンゴ領が持っているフラ女入学枠の「ガラポンくじ」で当たりが出て、学力試験を受けずにフラクター選帝国初等女学院に入った猫耳人のニャコと知り合う。以降「楚宇那の飼い猫」と呼ばれるニャコだった。初等女学院時代に、メルプルが編入試験で最高点を取って入学。最初気に入らない新入りと思っていた楚宇那だったが、会ってみるとメルプルが、気が弱くて、いつもピーピー泣いて居るので、呆れて面倒を見ることになる。楚宇那達三人に友達として近づいていた二級市民のウロンは、学園長が送り込んでいた校内の様子を報告するスパイであったことが発覚。以後、キレた楚宇那に脅されて、ウロンは楚宇那の言いなりになっていた。四人で、バンカラの校風のフラ女で、腕力で、裏番の地位を占めるに至る。フラクター選帝国中等女学院時代の終わり頃にルルが、ハーベス王国から編入する。ルルは陽キャで、誰にも好かれるタイプで、気に入らなかった楚宇那だったが、ルルを後でシメる事を四人で決めるが、メルプルは、ルルの事を最初から気に入っていたので、歯がゆい、楚宇那だった。楚宇那は、下級生でイキっているダビヲン王国からの留学生、トパジア・クトイハとルルを戦わせることを考える」
コロン「……ルルちゃんに負けたのトパジアちゃん?……」
トパジア「あたしは個人戦の戦績は、あまり良くないんだよコロン。ルル先輩は戦うときは人が変わるんだよ。でも、あたしが負けた後でルル先輩は手を差しのばして起こしてくれて友達になったんだけれど。あの人に負けても嫌な気にはならないね。スカイとマグギャランに負けたのは、あたしの人生最大の汚点だけれど。でも、あの二人は、今では世界を救った勇者様と、「超ケダモノ軍団」軍団長のパパから力ずくで娘のシュラ姉を奪った「野獣軍団」の軍団長様だからね。どんだけ覚醒したんだ」
 楚宇那がルルと戦わせた相手は全てルルに敗北。
 裏番の楚宇那が、ルルと戦うが敗北。
 そして今まで、楚宇那達四人が、ルル相手に友達の演技をしていたことを話す。そして、自分の生い立ちを泣きながら話す楚宇那。楚宇那には剣の腕以外誇れる物が無かった。
 だが、ルルはメルプルが森人の錬金術で作った、他人の心を見る、幽体離脱する薬が入っていたケーキを食べていて、楚宇那の生い立ちを知っていた。そして、楚宇那が、ルルを戦わせていたこともメルプルからルルは聞いていた。
 楚宇那はルルが自分が持っていない物を全てを持っていると言うが、ルルは自分が陽キャを演じているだけで何も持っていない事を説明。オレンジ色の髪の毛はハーベス王国では、落ちこぼれの証だった。ルルは楚宇那に自分の生い立ちを話す。
 頃合い見計らっていた、メルプルが、楚宇那とルルに本当の友達になろうと言う。そしてメルプルは、ニャコとウロンも呼ぶ。
 そしてフラ女最後の夏休みに、旅行をする計画を立てる五人。
 だが、外泊が許されていない楚宇那は、公文書を偽造して、外泊の申請をフラクター選帝国高等女学院に提出する。旅行計画を見て心配した学園長が、フラ女OGの「秘密結社不死鳥」の十四師サファを旅行に付ける。
 そして道中で、上忍の時雨と、下忍のスズメとツバメの襲撃を何度も受けるが退けるルル達。スズメとツバメは手を抜いていて、時雨に怒られていた。
 五人プラス、サファと共に、沿海岸州連合王国で、父親の将軍と楚宇那は鉢合わせる、最強クラスの剣豪の父親に、その場で命を奪われそうになった楚宇那だったが。サファが、身を挺して庇って一命を取り留める。
 ルル達四人は、楚宇那救出のために、一致団結し、フラクター選帝国ヤマト領に乗り込む。ルル達は、フラ女から手続きをして借りた、メガホンを使って、楚宇那を助けるように街頭演説を開始する。
 シグレという町娘が、ルル達の手伝いをしてくれるが、最初から格好が怪しい、ルル達四人を監視していた、ヤマト領の忍者や、くノ一達だった。
 だが、反応は悪い。
 くノ一の蝉川時雨の姉と、その家族は、楚宇那の母親のかんしゃくで死刑にされたため、時雨は、復讐のために娘の楚宇那の命を狙っていた。
 ちなみにスズメとツバメは、ただのブラック職場の下忍。楚宇那に恨みは無い。ターレン王の家臣になったレンタル忍者の陣は、朱鳳院家の子供を殺す任務を途中で放棄して抜け忍になって行き倒れている所を、亡命中のターレン王子一党に助けられている。
 蝉川時雨は、「時を早く見る眼」。「時早見」(トキハヤミ)」と書く。未来を見る時空忍術を生まれつき会得していた。
 そして、時雨は、楚宇那が、処刑される、未来を見ていた。
 楚宇那を助けようとする、忍者スーツを着たルル達四人に、「私の未来予知は外れない」と断言する時雨だった。
 時雨は、楚宇那が白装束で、首切り役人に振り上げた剣で首を切られる寸前の光景を「時早見」で見ていた。
 動揺するメルプルとウロンとニャコだったが、ルルは「わたし、現状変更能力には自信があるから」と断言する。
 結局、城に突入をすることになるルル達四人。
 大騒ぎを起こしながら、ルル達は、場内で楚宇那を探すが、捕まってしまう。
 だが、大騒ぎを起こした結果、楚宇那の父親の将軍がルル達に会うことになる。
 楚宇那の父親の将軍への謁見が許されたルル達四人。
不安げな三人に対してルルは真面目な顔で言う。
ルル「男女の機会が均等で平等と言って居るハーベス王国の騎士団も所詮は男社会。ハーベス王国の国王陛下から、私が騎士に叙任されたときに、副騎士団長の母親から教わったことがある。それは「オバサン力」」
 オバサン化したルルは、巧みな話術で、不機嫌な、楚宇那の父親の将軍との会話を成立させていく。 
将軍「楚宇那は、どうでも良い子供だから、一度も会話をしたことが無いのだ。で、楚宇那は、どんな子だというのだ」
ルル「悪い子です」
将軍「悪い子とは、どのように悪いのだ。将軍家の娘が素行不良では困る。体面という物があるのだ」
ルル「要領の悪い子なんです。一人で思い詰めて、ドンドン内向していって」
将軍「ワシにも、そういう所があるからな」
ルル「そうですか、やっぱり血が繋がっているんですね」
将軍「で、楚宇那は学校では、どうなのだルル君」
楚宇那に関心を持ち始める将軍。
将軍「ワシにも、エメちゃんという、マブダチのダチ公が居るのだ」
ルル「そりゃもう、楚宇那ちゃんは、私たちのマブダチのダチ公ですよ。五人でつるんで、フラ女でブイブイ言わせて」
将軍「ほう、そうか」
と、だんだん、オバサン化したルルと会話が噛み合い始めて興に乗る将軍。
楚宇那は首を切られる処刑寸前で父親とルル達四人の前に連れてこられる。
楚宇那が、子供達の中で一番自分に似ていると将軍は言う。
将軍家の跡継ぎに生まれた自身が得られなかった自由を、楚宇那に与えることを決める将軍。
 楚宇那が処刑されることになっていたため、楚宇那が嫁ぐ予定だった、65歳の権勢家には、フラ女で楚宇那達と敵対していた、楚宇那の腹違いの姉達の一人が、そのまま嫁ぐ事になった。
 無罪放免で自由の身となった楚宇那。
 蝉川時雨の「時早見」は、楚宇那達五人の未来を見る。
 楚宇那達五人は、フラクター選帝国帝国大学の入学式で、喜んで、はしゃいでいた。
 自身の「時早見」の未来予知に裏切られたと驚愕する時雨。
ルル「神様で無い人間が未来を全て知ることなんか出来ないよ、時雨さん」
 怒りに震える時雨を残して、フラ女の寮を目指す、ルル達五人。
 時雨はルル達に復讐をすることを宣言するが。ルルは取り合わずに、他の四人と忍者スーツのまま歩いて行く。ちなみに忍者スーツは、フラ女の備品で借りているから返さなければならない。
 途中でウロンの実家の公務員寮に立ち寄るルル達。サファの塞がらない傷は、フラクター選帝国帝国大学の大学病院の外科手術で回復して、隣人の耳が長いハーフ・エルフのロザ・ワイドハートが面倒を見ていた。ロザもフラ女のOGだった。サファが瀕死の重傷を負ったときに助けられなかった事にショックを受けていたメルプルは、フラクター選帝国帝国大学の医学部の受験を決める。はあ、そんな事があったんだね。ルル先輩達は、あたしに、何も言わなかったんだね。まあいいけれどさ。ちぇっ。じゃあ、次回は、げっ、ローサルだ。あいつは陛下とスッゲぇ仲いいんだよね。性格は真逆だけれど。陛下は黒竜王が後継者に指名していたけれどタビヲオン王国の王位を事実上簒奪したし。ローサルはヒマージ王国を滅ぼしてローサリア王国を建国しているし。似たもの同士だから気が合うのかな。国境が隣接していないしね」
コロン「……あのローサルの野郎は、リレスちゃんの最大の敵なんだ、あちゃいは許さないぞ、あちゃいは許さない……」
コロン、トパジア「第16回で、お会いしましょう」