無住心言術道場第2回

無住心言術道場第2回「基礎学力と宿題と丸暗記」version.1.1、2024/07/02
 無住心言術道場、第2回目のテーマは、教育問題です。針谷忠道、難題へ向けて突貫します。
 まず、アメリカ人やヨーロッパ人は、日本人や中国人が、テストや試験が得意な事に違和感を感じていると思います。
 大部分の日本人は、学問などでは、理解してないのですが、知識量は多い。
 この事に、アメリカ人や、ヨーロッパ人は不自然さを感じていると思います。
 理由は、日本の教育は、知識量の要求が多い反面、理解力は多く要求されません。そのため、日本の教育では暗記能力の優勢が前提となります。
 例として、100の世界史の事件や出来事を丸暗記すれば。事件や人名の意味である、短い内容を丸暗記した場合。100です。ですが、100の世界史の事件や出来事を、理解して、数学的な組み合わせや関連性(リレーション)を考えた場合、100以上になります。
 この意味では、知識量を多く獲得するためには、丸暗記は合理的です。
 日本は、明治維新後に、文明開化の号令と共に、アメリカやヨーロッパの学問や技術を短い期間で、取り入れました。その際に、外国の学問や技術を、短い時間で取り入れる能力が、現在までの日本の教育では続いています。
 理解型で、日本の高等学校までの教科を、全て勉強することは時間的にも無理があるはずです。カリキュラムの知識量の多さからです。
 外国の大学の教員達は、日本人の奇妙な性質に気がついていると思います。いろいろな事は知っているが、専門分野の思考の能力が低かったり、一つの事の専門性が低い。
 これは日本の教育が暗記優勢であるためです。
 丸暗記は絶対に必要な面もあります。
 英語のアルファベットや、日本語の文字や単語を覚える作業は丸暗記の面があります。
 ですが、同じ宿題をしても、パフォーマンスとしての結果である、学力格差は開きます。
 それは、地頭力の善し悪しよりも、宿題の目的は、暗記能力を日本では高めることが目的となっているはずです。
 この前提を知っていることが重要であると考えられます。
 要領よく勉強する勉強法では、国語、英語、数学の基礎を重視します。
 私は全て10分以内に納めています。1000円ぐらいの安価な、ストップウォッチで計測します。
 1、国語は、「音読プリント」の名文の丸暗記。
 2、英語は、「セレクト70英語構文」の英短文の丸暗記。
 3、数学は、「百ます計算」で四則演算を丸暗記。
1、「国語の「音読プリント」について説明しましょう」
 この「音読プリント」は、日本では、日本の古典や名文の日本語の出だしの短い部分を、声を出して読んで、丸暗記する方法です。大体、一つの名文を丸暗記するのに、三十日から四十日ぐらいか、それ以上掛かります。方法は簡単で、10分間、延々と、音読を繰り返すだけです。ですが、最初に丸暗記が、どこまで進んでいるのかを計測するために、文章を見ないで、今まで丸暗記してきた名文の暗唱を行います。そして残りの時間で、音読を延々と続けます。そして音読を一回するごとにノートに記録をつけます。私は日本人なので「正」を書いていきます。
 私が、丸暗記の「音読プリント」の訓練を始めたのは四十代前半のため、若い人の方が丸暗記する時間は短いと思います。
 ですが、記憶力は心理学では、三つに分かれます。
 1、短期記憶は1日から2日残る記憶。
 2、中期記憶は一週間から数週間残る記憶。
 3、長期記憶は一ヶ月以上残る記憶。
 丸暗記も、短期記憶ではなく、一ヶ月以上残る長期記憶を目指す意味では、毎日繰り返して丸暗記の訓練を行うことの優位性を証明するために。多くのサンプルを用いた実験で、統計的な数字から判断されるべきと考えられます。
2、「英語の「セレクト70英語構文」について説明しましょう」
 アメリカ人や、ヨーロッパ人の方々は、第一外国語として、スペイン語などの言語を学ぶと思います。文法事項が詰まっている短文を丸暗記する方法は日本人だけでなく、外国人の方々も使えると思います。
 私は、日本語訳を見てから、五つから六つの英短文をノートに書いていく訓練を10分間の中で行いました。まず、前日までに丸暗記していた英短文を日本語訳を見てノートに五つから六つの短文の塊で書いていく。そして、誤りを添削する。そして、覚えようとする英短文五つから六つの塊を一回音読した後で、和訳だけを見てノートに書く。そして添削して、10分以内です。
 これを毎日繰り返していきます。大体、一度に五つから六つの英短文を丸暗記するのに一ヶ月以上掛かる場合もあります。
 短文の塊の丸暗記の完了は連続して、ミスが十回ぐら生じなかった時点で判断します。このルールは簡単にすると記憶の定着が悪くなっていたことが統計的なデータとして、保存してあるノートに残っています。
3、「数学の「百ます計算」について説明しましょう」
 ですが、宿題の計算ドリルを沢山の時間である、数十分から1時間解くよりも、百ます計算の10分間毎日を続ける方が、短い時間で効果が出るはずです。百ます計算は、同じ問題を毎日解いていくことで、足し算、引き算、かけ算、割り算、の四則演算を丸暗記する方法です。
 この結果、複雑な方程式や、小数点などの筆算で行う計算のミスが減少します。
 方程式の操作に頭を使っても、丸暗記部分で計算が出来るからです。
 私の経験では、百ます計算は、三年か四年ぐらい続けていましたが。毎日10分以内にストップウォッチを使って、収まります。ですが、2、3日に一回ぐらいの頻度で計算ミスは起きました。百ます計算は、400の四則演算の計算を全て解いて、添削しても十分以内です。
 では、基礎学力養成ですが、日本の宿題は、暗記能力の養成と考える方が正しいはずです。
 日本以外の外国の国々の人達も、自国の文学の名文や名作文学の出だしの、文章の丸暗記の「音読プリント」作ることは可能です。
 「セレクト70英語構文」のような、文法が詰まった外国の短文を覚えていくことも、外国人が他の国の言語を学ぶ上では可能です。
 日本人以外の外国の国々の人達も、「百ます計算」は、そのまま、百ます計算の用紙をコピーするだけで可能です。
 ですが、私は、方眼紙を買ってきて、百ます計算の紙をコピー機を使わずに、自分で作っていました。割り算は、ノートに書いていきます。
 補足説明、2024/07/02「丸暗記の達成までの過程」
 この、丸暗記の訓練は、開始してから、最初の一週間から10日は、「音読プリント」と「セレクト70英語構文」は、なかなか、結果が出ません。具体的には覚えた気はしない。記憶できていないと、不安になったり諦めたりする場合があると思います。
 「やっぱり自分は記憶力が悪い」などと挫折感を味わう人も多いと思います。
 ですが、不安に思ったり挫折する必要はありません。
 少しずつ、丸暗記の完成へと向かいます。
 30日から40日ぐらいの途中から後半ぐらいに丸暗記が完成に向かいます。
 そして細かい覚えられない部分が埋まっていき、丸暗記が完成します。
 どのぐらいの時間で自分が長期記憶に丸暗記した内容を固定できるのかは、個人差は、多くのサンプルから統計を取れば、ある程度の法則が導き出せると思います。
 私の経験では、「音読プリント」は、一つの名文の丸暗記での暗唱が、30日から40日ぐらいで出来るようになります。
 「セレクト70英語構文」も30日ぐらいから最大で60日近くで、ノーミスで10回続けてノートに英短文を丸暗記して書けるようになります。具体的には、五個から六個の一つの英短文の塊を丸暗記して和訳を見てノートに書けます。
 「百ます計算」は、かなり成果が、わかりやすいです。四則演算の計算は、それぞれ、一分以内にストップウォッチで計っていると、ドンドンとタイムが短くなっていきます。そして足し算一分以内、引き算一分以内、かけ算一分以内、割り算一分以内へと近づいていきます。そして、大体一分前後で、ノーミスへと向かいます。
 この、毎日コツコツと続けていく、丸暗記の方法は、意拳という、中国の武術の動かずに立っているだけの養生法から私は教えを受けました。
 日本人の邪悪な新興宗教の教祖に壊された、私の健康を取り戻すために、意拳という、中国の武術の養生法が必要でした。
 そして、続けることの大切さを意拳から学びました。
 このような丸暗記は退屈に思えるかもしれませんが、自身に丸暗記して長期記憶に固定する能力をが在ることを確認する意味では、重要です。
 「音読プリント」「セレクト70英語構文」「百ます計算」は、それぞれ、1日10分で収まります。時間が無い人も、どれか一つを選んで丸暗記のトレーニングを行えば、出来ない時間では無いはずです。
 では、大学教育の自然科学、人文科学、社会科学のカリキュラムの集合論を、やりたかったのですが。針屋忠道、疲れたので、今日は、ここまでです。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: